50歳以上の男性に多く、
物が歪んで見えたり、視野の真ん中が暗く見えたりする病気です。
加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)は、眼の網膜にある「黄斑(おうはん)」に障害が生じ、見たいものが歪んでみえたり、黒くみえなかったりします。ほうっておくと失明する危険性もあり、欧米諸国では失明原因の第1位を占めています。
加齢黄斑変性は、40歳以上になったらだれにでも起こりうる病気です。とくに、高齢になるほど両眼ともに発症するリスクが高くなるので、要注意。また、男性が全体の約70%を占めています。
● 症状
「見たい物の中心部分がぼやけたり、黒ずんで見える」「物がゆがんで見える」
「明暗の度合いがわかりづらい」などの症状が現れます。出血を繰り返すなど、黄斑部に障害がひどくなると、顕著な視力低下が起こります。
加齢黄斑変性には「萎縮型」と「滲出型」があります。日本人に多くみられるのは滲出型です。「萎縮型」に対する有効な治療法はありません。「滲出型」のみが治療の対象となっています。
萎縮型 | 有効な治療法はなく、経過観察を行います。 |
滲出型 | 中心窩から離れている場合・・・レーザー光凝固 |
中心窩にある場合・・・光線力学的療法(PDT)など |
- ●禁煙
- 喫煙は、もっとも重要なリスク因子です。喫煙歴が長く、喫煙本数が多く、煙を深く吸い込む人ほどリスクが高いとされ、発症率はタバコを吸わない人の4~5倍にもなります。
- ●ビタミンの摂取
- ビタミンは予防効果がありますので、緑黄色野菜を積極的に摂りましょう。
- ●定期検査
- 加齢黄斑変性は、気づいたときにはかなり進行していることが少なくありません。
50歳を過ぎたら定期的に眼底検査を受けましょう。